ボディビルダーを笑うな
はじめに
まずはこちらを御覧ください。
オードリー春日 ボディビル大会挑戦 体育会TV 150523 なかやまきんに君 - YouTube
これ、日本国民のどれだけの人が見ただろうか。
結果だけ知っている人は少しは多いかもしれない。
ただ、知っている人も、お笑い芸人がマッチョになったっていう笑い話として知ってるんだと思う。
ボディビルダーを笑うな。
日本でのボディビルダーの地位が低すぎる。
大学で運動生理学を専攻した者として、日本人のウエイトトレーニングに関するマイナスイメージに異議を唱えたい。
なんでここまで日本人にマッチョは受け入れられないのか。
なぜ細マッチョというただのガリがもてはやされるのか。
私には理解できない。
強いものが勝つ、それが生物の基本なのに。
先進国の余裕さからくる文化の成熟なのか。いやアメリカではシュワちゃんをはじめ、ボディビルダーが尊敬されている。
たぶん、ボディビルダー=ナルシストというイメージを植えつけられてる日本人が多く、さらに問題なのはナルシスト=悪という図式だ。
それだと大半の一流アスリートは悪になってしまう。
実力がある人が自信を持ってパフォーマンスを発揮する。これのどこが悪なのか。
こと日本においては、筋肉の質についてこだわる素人が多い。
わかりやすく言うと、イチローの筋肉は良くて、清原の筋肉は悪みたいなものだ。
筋肉が硬そう
出力が同じなら、小さい方がかっこいい
とか、清原の体づくりにマイナスな意見を持っている人は多いのではないだろうか。
でも大リーグを見れば、むしろイチローのそれが特殊であって、清原の体づくりは失敗というわけではない。
そもそものトレーニングの目的が違うだけだ。
えてしてボディビルダーはこの”清原タイプ”に見られがちだ。
”無駄な筋肉”だとか”使えない筋肉”だとか罵詈雑言が巷にあふれている。
本当にやるせない。
ボディビルダーもただ単にトレーニングの目的が違うだけだ。
彼らにとってはベンチプレス150kgを挙げることよりも、100kgでどれだけ意図する筋肉(この場合は主に大胸筋)に効率よく負荷をかけられるか、の方がよほど重要なのだ。
そしてゴールは美しさにある。筋肉美だ。
たまにガリガリの男や女性が「ボディビルダーみたいになって着たい服が着れなくなるから筋トレはしたくない」とか言うのを耳にする。
まったくのお門違いだ。これこそがナルシスト。
安心してほしい。君たちはああはなれない。
特に女の人はホルモンの関係で、ゴリゴリとウエイトトレーニングをやったところで、筋骨隆々ムキムキマッチョにはなれない。
ボディビルダーというのは、才能と妥協が許されない日々のトレーニング、ストイックな食事制限によって成り立っている。
素人がちょっと筋トレをかじった程度では、ただの筋肉オタクが精一杯だ。
ダウンタウンの松本人志氏の言葉
私の大好きなラジオ「放送室」でまっちゃんはこう言った。
はっきりとは思い出せないし、調べてもわからなかったのですが、たしかこういうニュアンスでした。
これから出てくる若手は大変ですよ。これからの芸人はただおもろいだけじゃダメ。なんかスポーツで良い成績残して、インタビューおもろいとか、お笑い以外に一芸ないときつい。
すごく核心をついてるんですよ。
これはお笑い以外にも言えることなんですよ、きっと。
というよりも、松本さんは芸人が一生懸命「今から笑かすぞ」って気負って、客側が「笑かしてみろ」と構えてるところに疑問を投げかけてるんですけどね。
ただ、いいか悪いかは別として、オードリー春日ときんにくんはお笑い以外の分野で必死こいて、で、本業につなげてる。(きんにくんは本業がどっちかわからない)
筋肉ってのはその人を表します。
食生活だったり、精神力、誠実さ、信頼感、などなど活躍してるビジネスマンにも体を鍛える人が多いのはすごく理にかなってる。
素晴らしいことだなぁと思います。
総論
日本人男性は総じて体を鍛えるべき。
私が言いたいことはこれです。
オーストラリアに留学していた時、現地人はもちろん、同じ学校にいた韓国人のトレーニングに対する”熱”には驚愕しました。
徴兵制があることや、アメリカの文化を強く受けていることもありますが、あっちの男性アイドルはきちんと体を鍛えています。
日本の中で細マッチョがどうのこうのやっている間に、グローバル化が進み、国際社会で存在感を出したいときに、細マッチョじゃ話になりません。
マッチョが嫌いとかではなく、世界スタンダードがそれなわけです。
体を鍛えたいと思った方はぜひこれを試してください。